Q税務調査手続について改正があったと聞いたのですが。
A主な改正事項は次の点です。
① 事前通知
税務調査に際しては、原則として、納税者に対し調査の開始日時・開始場所・調査対象税目・調査対象期間などを事前に通知します。その際、税務代理を委託された税理士に対しても同様に通知します。
なお、合理的な理由がある場合には、調査日時の変更の協議を求めることができます。
ただし、税務署等が保有する情報から、事前通知をすることにより正確な事実の把握を困難にする、又は調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合には、事前に通知せずに税務調査を行うことがあります。
② 質問事項への回答と帳簿書類の提示又は提出
税務調査の際には、質問検査権に基づく質問に対して正確に回答してください。また、調査担当者の求めに応じ帳簿書類などを提示又は提出してください。
なお、質問事項に対し偽りの回答をした場合若しくは検査を拒否した場合、又は正当な理由がなく提示若しくは提出の要求に応じない場合、あるいは、偽りの記載をした帳簿書類の提示若しくは提出をした場合などについて、法律に罰則の定めがあります。
③ 帳簿書類の預かりと返還
調査担当者は、税務調査において必要がある場合には、納税者の承諾を得た上で、提出された帳簿書類などをお預かりします。その際には、預り証をお渡しします。
また、お預かりする必要がなくなった場合には、速やかに返還します。
④ 調査結果の説明と修正申告や期限後申告の勧奨
税務調査において、申告内容に誤りが認められた場合や、申告する義務がありながら申告しなかったことが判明した場合には、調査結果の内容(誤りの内容、金額、理由)を説明し、修正申告や期限後申告を勧奨します。
また、修正申告等を勧奨する場合においては、修正申告等をした場合にはその修正申告等に係る異議申立てや審査請求はできませんが更正の請求はできることを説明し、その旨を記載した書面をお渡しします。